科学の進歩と幸福追求の異なり

医学や科学等の人類の発展進歩と呼ぶべきものは、
人間の限界(できないやらない理由)を、
限りなく延ばす(失くす)ことにしか興味がない。



具体的には、
何かを行う”時間”という限界や、
何かを行う手段としての”能力・技術”という限界。
何かを行う思考としての”道徳や法(権利)”という限界。



そうして、限界を延ばすことで、
豊かになり、人間は幸福(しあわせ)になったと平気で勘違いする。



思うに幸福追求は、まったくの別のベクトルである。
人類の発展進歩そのものに心から感動できる人はいいが、
大多数の場合、幸福追求は、己の充足であり自分で見つけた
自分の使命を全うすることにある。試しに、



「なんでもできる王様になったとして、あなたは何をやりたいか」
と聞かれて答えが出せない人は、
何千年後の科学が発達した未来でも、
心が満たされることはない。