視線

振り向いて欲しい。そして一瞬眼が合って欲しい。
僕のことを少しでも気にかけてるところを見せて欲しい。
一心に念じながら彼女に刺さるような視線を浴びせていた。
恥ずかしくて正面から見つめず、帰っていく背中ばかりを見つめていた。
あぁ、だけど気づいて振り向いて欲しかったんだ。


僕から言わせれば、ソレは卑屈で臆病な精一杯の恋の仕方で
君から言わせれば、「そんなことあったんだ」程度のものだろう。