魂に触れられない

女性の魂に触れたことがない。触れられない。
全く底が見えず、うわべをすべるばかり。
得体の知れないそんな生き物は怖い。
しかし、割り切って共に生きるのが、
男の人生で結婚なのだろうか。



相手が男ならば、眼、声、表情、語彙、
底に沈む沈殿物すら見えるし、相性も即座にわかる。
友達になれるか。なれないか。
自分を利用する気か、裏切る気か。
どこまでしても許されるか。



今まで女性と過ごしてきた経験が浅いゆえの
能力不足の愚かさだろうか。
ただただわからない。



軽く後ろ指さされるだけなら、
男同士のパートーナー関係で、
卵子提供してもらうほうを選びたくもある。
よっぽど楽に思える。
比べてしまうぐらい、
ただただ魂に触れられない。
そんな生き物と、はずみでも生涯過ごそうなぞと考えられない。
ほんの1つのDNAの違いかもしれないが、違うのだから、別生物で
子供を作るという1点のみでしか、交わる事のない異生物で、
触れられない事の方が、まっとうな姿かもしれない。



手を握りたいのに、
キミの心にはそう、触れられない。