長い旅路を

私は長い旅路を歩いてきたようで、
歩き始めた頃から何も変わっていないようでもあって、
私の体も心も、つかみどころなく、変化もないようでもある。



ようやく1つのゴールかと思って、喜んだのも束の間、
またくよくよと悩んで、
これでいいのかと、
なら次はどうするのかと、そればかり。



完全なゴール、善なるもの、頂上、
そんなものはこの世になく、
すべて掴んだつもりになっても、
すべて噛み合ったつもりになっても、
すべてを曝け出した気になっても、



些細な事で迷い、うつろう。
これでいいのかと、そればかり。
山があれば谷がある。
上り切れば下るしかない。
それが当然なのだ。



今は幸せ。ありがとう。
駄目ならその時は、さようなら。
完全ではなくとも、最大瞬間風速の
風と波の心地よさに、身を任せる。