誤り

日々、人は誤りを犯す。
それは些細なことから、取り返しのつかないことまで。


日々、人は誤りを受け入れる。
次には、同じ失敗をしないため、同じ轍を踏まないため。


日々、人は誤りで傷つく。
自分が引き起こしてしまった事態そのものに傷つき、そして、
その選択が正しいと疑わなかった、愚かだった自分に傷つく。



この方法だと信じた選択は、どんな信念があったのだろう。
それは、誰に教えられたことなのだろう。
いや、これまでの自らを悔いようとも、犯した誤りは消えない。
早く切り替えて次を目指さなければならない。しかし、
行くべき方向がわからない。なにが正しい方向なのかわからない。
もがくこの身は未だ海を漂っている。塩水に傷口をひたしながら、あてさえなく。