自分の人生の主役は自分という事

作られたものに、限界はある。
作られたものに、限界を感じる。
自分でそれを作れるわけもないのに。



ダレカの夢と金とハヤリが混ざり合ったもので
其処に自分がいるわけじゃない。
同じ夢を見ているというだけ。
ずっと夢の中にいられるなら、それならいい。
それもいい。それでいい。



どうして夢から覚めるのか
夢の中にいてはいけないのかわからない。
でも、自分の人生の主役は自分なのだから、
いつか、自分にたち還ってゆかねばならないとは思う。



自省する、自分の脳みそを使う。自分の身体を動かす。
自分のやりたいことをする。自分の後悔ない未来に進む。



外にある作られたものじゃなくて
自分の内に向かって、還ってゆかねばならないと思う。
自分に。現実に。今日すべき事に。興味関心に。複雑なことに。困難な事に。

夢に夢を夢見る

僕ももう若くない。
描かれた夢に、選ばれた言葉に、押し付けられる理想に、
その奥の人影を見えてしまう。見れてしまう。
多分、十分穿ったモノの視方だろう。





ただただ成功し続けてきた人
内向的でひねくれていて、でも誰かにわかってほしい人
誰も頼りにせず、頑張ってきた人
反社会的で、でも甘美な世界。





凸から作られた凹。
凹から作られた凸。
尖った何かが収まるように。
足りない何かが埋まるように。





そのどれもが
現実的でないこと
理想的であること
自己本位であること
都合の良いこと
浅はかなこと





とても惨めに見えて、惨めに思えて
ダレカの夢に、自分の夢を重ねて、夢見るようで。
選択した自分を中心としたこの一切合財が、
白昼夢のように、一瞬で晴れて欲しいと思うくらいには
負い目と恥を感じる。

現実と向き合うべきだ。だった。

趣味なのか時間つぶしなのか習慣なのか、作品鑑賞をする。
作品の知識が増える。制作論を知る。ちょっと自分でも作ったりする。



で?



空想の、架空の、人を楽しませる作品について詳しく知っていたからって




それで?




逃げているのかもしれないし、惰性なのかもしれないし、
多少の現実への効果はあるにせよ、過ぎることは、
他の可能性、時間を奪われていることに相違ない。





今更気づいて?





膨らんでいく空想、理想、夢の世界。高まる目標
なんの作用も影響もない。独りよがりだ。






教えて欲しかったと誰かを恨む、
なんで自分で気づかなかったのかと悔いる、
どちらにせよ、今更遅い。
今更引き返せない。引き返す勇気があるのなら、
最初からこの道を選んですらいない。

さえあれば生きていける。心の依り処

水さえあれば生きていける。
求めて奪い合う?
愛さえあれば生きていける。
愛は永遠なの?
希望さえあれば生きていける。
本当に実現するの?



自分の心が求める一番を探す、あるか定かでもない、
かたちも、なまえも知らない探し物の問答。
かたちすらとどめないうつろう物の堂々巡り。



でもその依り処は確かにある。
どんなに失敗し、打ちのめされ、さげずまれ、いびられ、怒鳴られ、
馬鹿にされ、愚図だと思われ、迷惑がられ、生きる場所もお金も失って、
死を待つだけに、逃げるだけになったとしても、
死ぬ前にソレを心が掴めれば、まぁこういう人生を送る奴もいるだろさと
笑っていけるような、そんな思いを抱かせるもの。
私はそう、百合の花。

女性と会うたびに削り落とされていく。

自分で見つけた、心の奥に沈んで、根付いている宝物。
もうずっとそれと戯れていたし、もうボクの一部みたいなもので、
これからももっとちょっとずつ輝きを増していくものだと思っていた。
心の奥に、手の中に、時には目の前にあることを実感して、笑顔になった。



ボクだけの世界なら良かった。
新しく招き入れられた誰かも、大切に思ってくれればよかった。
あるいは、ボクがもっと打たれ強かったらよかった。



彼女の冷たい目線、振り払われる手、熱を失っていく言葉と心。
彼女を傷つけたくない、もう失敗したくない一心で、
ボクはその宝物を無意識に、有意識に、壊そうとする。



もう彼女はいなくなった。
宝物は、責任をすべておしつけられて押入れの隅に転がっている。
見てはいけないものに変わって、後ろめたい何かになった。
触ってはいけない何かになった。



新品のピカピカがなくなっていくように、
袖や襟がゆるくなっていくみたいに
流行がすぎていくみたいに、
ぼんやりと、忘れキライになって、遠ざけようとしている自分がいる。
女性と会う度に、キモイは削り落とされ、キモクナイに変わっていく。
大して役にも立たない、女とキモクナイに染められていく。

社会カースト 器用さと度胸とタフさと。

容姿、運動能力で決まるスクールカーストに苦しめられる学校生活。
(※ちなみに、アメリカ等諸外国でも同様の棲み分けと階層格差があるらしい。)


そんな檻から抜け出したくて、社会人は能力で決まる!と息巻いて
努力努力の、知識知識思考思考と鍛えた大学生活。
あながち間違いではなかったが、
社会人10年近くを前にようやく真実を悟った。


社会カーストは、器用さと道教とタフさが求められ、
そして器用さも度胸も、持って生まれた性質によるものが大きい。


ゲームだったら良かった。失敗を乗り越える努力努力
似たような事態を乗り越える学習学習、
知識、知識、思考、思考。
でも、人生は1度きりで、人間は1度で見限るのに十分で、
一度の失敗でレールは外れるもので、
なにか先んずれば、そのまま固定化する人間のバイアスもまかりとおって。


器用な人なら、周りやうまい人を見て何が大事で、
どうそれを取り入れればいいのかすぐわかる。失敗もしない。
度胸のある人なら、多少の正誤・責任割合を無視して、
キツイ状況にも果敢に挑み、プラスを持ちかえる。
そして、タフな人なら、休まずくじけずへこたれず、
それらをやり続けられる。


この社会カーストは、
器用な人が一番で。
度胸のある人が次で。
タフな人が続いて。
そして、努力努力の知識知識頭でっかちが通り
それより随分下に、なにもないくせに、なにも努力しない奴が居る。


残念な事に、上から3番目とそれより下かで、
社会カーストは大きく分かれている。 
知性と勉強と努力では、社会のカーストを登れはしない。

童貞の夢の蘇生と、女性不信にゆがめられた夢。

死期が近いからか。
サプリでも飲んだからか。
昔すぎる経験が美化され始めたのか。
30代を前に性欲が増す。ただ昂ぶる。



性欲曲線などという胡散臭いグラフはなんのその。、
女性を性的な目で見ようとす。
0代よりも、10代よりも、20代よりも。



現実への作用はさておき、
それはカラッポの頭蓋骨の中の童貞ドリームの扉を再び開く。
男のロマン、性の桃源郷、一人遊びの夢中楼閣。
まぁ、だれしも好きなエロシナリオの1つや2つ・・・。
いやそれは波乱万丈、歴史スペクタクルやもしれん。



痛みを知らぬ無垢な頃の遊びは、
純粋に思うがまま描き続けられた。



今は、徹底的に打ちのめされる所からハジマリ、
それでも好きでいよう、誠実でいんとする自分は
涙をのみつつ、他の誘惑を一切はねつけようとす。
そして、自重自縛で不信でさび付いた扉を
必死で押さえつけて座り込んで泣いている
そんな自分に、最後の一人がくちづけでつぶやく。
「わかってるから。大丈夫。」



その人に顔はない。
その人に声はない。
その人と他にすることはない
あぁ、良かった。これでオシマイだと
救われた気になって終える。
十分に傷ついた今見るのは、そんな夢。
何度も描いてしまう、心の奥に眠る夢。